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高い避妊効果以外にも、PMSやニキビを軽減したり、生理痛の緩和、卵巣腫瘍や子宮体がんの減少などメリットの多いピルは女性の味方。副作用、血栓症のリスク、飲み忘れについて正しい理解をして、自分のライフスタイルに合わせて上手に取り入れよう。|小松クリニック|小松正伸 先生 | 病気や症状。治療や予防に役立つ 病院・医院・クリニック情報サイト『広島ドクターズ』
(この記事は2014年3月25日時点の情報です)

小松正伸 先生(産婦人科)

ピルと上手につき合うために、知ってもらいたいこと

 
小松クリニック
【住所】広島市中区鉄砲町10-18 八丁堀栗村ビル7F
【TEL】 082-227-3777
 
高い避妊効果以外にも、PMSやニキビを軽減したり、生理痛の緩和、卵巣腫瘍や子宮体がんの減少などメリットの多いピルは女性の味方。副作用、血栓症のリスク、飲み忘れについて正しい理解をして、自分のライフスタイルに合わせて上手に取り入れよう。ピル 低用量ピル 避妊 血栓症 ニキビ タバコ 喫煙歴 産婦人科 エストロゲン プロゲステノーゲン ホルモン 排卵が起こらない 月経困難症 子宮内膜症 月経不順 生理痛 卵巣腫瘍 子宮体がん 保険適応 EP配合薬 飲み忘れ 肝臓 糖尿病 抗てんかん薬  生理がこない 24時間以上 48時間 出血 吐き気 むくみ 胸焼け 頭痛 下腹部痛 乳がん 広島 中区 八丁堀 小松クリニック 小松正伸 先生
不妊治療や更年期外来をはじめ、女性の幸せのために全力でサポートしてくれる小松院長
 
日本はピル後進国だと言われてきましたが、最近では自分のライフスタイルに合わせてピルと上手に付き合う女性が増えてきたよう思います。
避妊だけがピルの効果だと思っている人も多いかもしれませんが、ピルを飲むことでPMSが改善されたり、ニキビが減ったり、また子宮内膜症の治療などに使われるなど、ピルにはあまり知られていない様々な副効果も期待できるのですよ。ただ、ピルもお薬なので、副作用のリスクはもちろん考えて服用しなければなりません。
そこで今回は、中区八丁堀にある産婦人科「小松クリニック」の院長、小松正伸先生にピルについて詳しく教えて頂きました。
上手に服用すれば、ピルは女性を助けてくれる便利なお薬。メリットとデメリットを正しく理解して、ピルを使うかどうか選択しましょう。

ピルはどんなお薬ですか?

ピルは女性ホルモンの作用を利用して妊娠を防ぐ経口避妊薬です。ピルには、エストロゲンとプロゲステノーゲンという女性ホルモンが含まれています。これらのホルモンは本来、卵巣で分泌されるもので、排卵と生理を調整する働きがありますが、外部から取り入れることで卵巣の活動が抑制されて、排卵が起こらない状態になります。
例えば、お腹の中に赤ちゃんがいるのに続けて妊娠する妊婦さんはいませんよね。それは、妊娠中は排卵に必要なホルモンの分泌が起こらないので、排卵がストップするからです。ピルを飲むと妊娠中に似たホルモン環境となり、排卵しなくなります。排卵がなければ妊娠はできませんので、ピルは避妊薬として広く使われているのです。
 

ピルは怖いお薬といったイメージがあるのですが。

「排卵を止めるお薬」と聞くと戸惑いを感じるかもしれませんが、ピルを飲んでいる間というのは卵巣がお休みしている状態だと考えてください。毎月の排卵のために働き続けている卵巣を、子どもが欲しいと思う時まで休ませておくというのがピルというお薬です。
ピルの服用を中止すれば排卵が再開して妊娠が可能になりますし、ピルを長期服用したことで体に害が出たという報告も特にありません。避妊目的で処方するピルは「低用量ピル」といってホルモン剤の用量が少ないものを使用します。血栓症には注意が必要ですが、「ピル=怖いお薬」と過度に心配する必要はないと思います。
むしろ、高い避妊効果以外にも病気の治療に使われたり、女性の体にとって嬉しい副効用が期待できるので、正しい服用で上手に付き合えばピルは女性の味方だと言えます。

避妊以外にも女性に嬉しい副効用があるんですね。

ピルは月経困難症や子宮内膜症の治療に使われることが多いです。副効用として、生理痛の緩和、月経不順の改善、卵巣腫瘍や子宮体がんの減少が期待されますし、骨粗しょう症のリスクが減少したり、ニキビが改善される方もいます。逆にニキビが増えてしまう方も中にはいますが、ホルモンを補充することでホルモンバランスが整い、様々な不調が改善されることが多いのです。
ピルは避妊目的では保険適応はありませんが、ピルとほぼ同じ成分であるEP配合薬というお薬を治療に用いる場合は保険適応となります。

ピルの避妊効果はどれぐらい高いのですか?

ピルを正しく服用した場合の避妊効果は、ほぼ100%と言われていますが、年間0.3%ほどの失敗率が報告されています。そのほとんどが飲み忘れによるものです。
ピルの服用は月経初日から開始するのが一般的です。避妊効果を維持するには飲み忘れをしないことが大切なので、飲み忘れの心配が少ない時間を決めてもらって1日1回の服用を続けます。

1日でも飲み忘れてしまったら避妊効果はなくなるのでしょうか?

飲み忘れてしまった場合、どれくらい間隔があいてしまったかで対処が変わります。24時間以内であれば気付いた時点で1錠飲み、いつも飲む時間にまた1錠飲めばカバーできます。24時間以上、48時間以内であれば、2錠飲んで頂き、翌日からまたいつも通り服用を続けます。
間隔が48時間以上あいてしまった場合は、卵子が出てしまっている可能性があり、避妊効果がなくなっていることも考えられます。周期を乱したくなければそのまま服用を続けますが、確実に避妊効果が必要な場合は一度生理を起こしてから服用を開始します。
飲み忘れで48時間以上間隔があいてしまった場合にどうするかは、主治医に相談されると良いでしょう。

飲み忘れ以外にピルで注意したいことは?

ピルの服用で最も注意すべきは血栓症です。血栓症とは血のかたまりが血管に詰まって塞いでしまう循環器系疾患です。女性ホルモンには血液が固まりやすくなる作用があるため、血栓症のリスクを考えて服用する必要があります。
従って、血栓症の疑いがある人、過去に血栓症を患ったことがある人はピルが飲めませんし、タバコは血栓症のリスクを高めるので、35歳以上で1日15本以上タバコを吸う人はピルを処方することはできません。
また、ピルを飲み始めてから、ふくらはぎの痛み、むくれ、手のしびれ、胸の痛み、突然の息切れ、頭痛、めまい、舌のもつれといった症状が現れた時は、血栓症の兆候であることも考えられますので、直ちに服用をやめて医師に相談してください。

ピルを処方する際、どのような診察をするのですか?

婦人科的な診察よりも、血圧や体重、喫煙習慣、病歴、服用中のお薬などを確認して、血栓症のリスクがないかを重点的にみていきます。
ピルの処方は10代から閉経前の女性となりますが、妊娠中、妊娠の疑いがある人、授乳中の人、乳がんの疑いがある人、糖尿病で合併症がある人、肝臓機能に障害がある人は服用できません。
また、副腎皮質ホルモン剤、抗うつ剤、抗パーキンソン薬、気管支拡張薬、抗てんかん薬などのお薬は、併用することで効果を低下させることがあります。服用しているお薬がある方は、問診の際に必ず医師に相談してください。

高い避妊効果以外にも、PMSやニキビを軽減したり、生理痛の緩和、卵巣腫瘍や子宮体がんの減少などメリットの多いピルは女性の味方。副作用、血栓症のリスク、飲み忘れについて正しい理解をして、自分のライフスタイルに合わせて上手に取り入れよう。ピル 低用量ピル 避妊 血栓症 ニキビ タバコ 喫煙歴 産婦人科 エストロゲン プロゲステノーゲン ホルモン 排卵が起こらない 月経困難症 子宮内膜症 月経不順 生理痛 卵巣腫瘍 子宮体がん 保険適応 EP配合薬 飲み忘れ 肝臓 糖尿病 抗てんかん薬 24時間以上 48時間 出血 吐き気 むくみ 胸焼け 頭痛 下腹部痛 乳がん 広島 中区 八丁堀 小松クリニック 小松正伸 先生
東洋医学外来やプラセンタ療法などを取り入れ、その方にあった治療を提案してくれる
 

ピルを飲み始めると体重が増えるのは本当ですか?

ピル服用が体重増加に直結するものではないと言われてはいますが、「体重が増えた」とおっしゃる方は多いように感じます。体重が増えることで体に何か悪影響を及ぼすことはありませんが、体重増加に伴い血圧が上がってしまうと、血栓症のリスクが高くなるので用心する必要はあります。
ピルを飲み始めれば避妊効果はすぐに期待できますが、自分の生理周期からピルのリズムに変わるまでの間、何かしらの症状が出ることがあります。最初の3か月は出血がしやすく、吐き気、むくみ、胸焼け、頭痛、下腹部痛といった副作用が続くことがあります。
自分には合っていないんじゃないか?と不安に思うかもしれませんが、一回飲んだだけで判断するのは早いと思います。血栓症の兆候でなければ、しばらく様子を見てお薬に慣れていくようにします。

最後に「広島ドクターズ」の読者にアドバイスをお願いします。

その高い避妊効果から、ピルは世界の多くの女性に支持されています。日本では解禁になったのも遅かったですし、副作用などが懸念されて気軽に使うお薬といったイメージではないですが、正しい方法で上手に用いれば、避妊効果だけでなく生理不順やPMSなどの治療にも使え、ピルは実にいいお薬だと思います。
未婚の若い女性や学生さんが「妊娠したかもしれない」と、切羽詰まった状態で悩んでいる姿というのは本当にかわいそうです。女性の体を守り健康を保つためにも、避妊のこと、ピルのことを知っておくことはプラスになると思います。
最近ではネットなどで調べて、正しい知識を得てピルを使ってみようと来院される方も増えてきました。勉強されることは良い傾向だと思いますが、産婦人科医としてもう一つアドバイスさせて頂くなら、自分の体のことをきちんと知っておくことが何よりも大切です。できれば若いうちから信頼できる産婦人科のかかりつけ医をもって、不調を感じたら相談したり、定期的に女性特有のがん検診を受けて欲しいと思います。


医師のプロフィール

小松正伸先生

●広島大学医学部卒業
●広島大学附属病院産婦人科勤務
●広島大学解剖学第二講座助手
●県立広島病院麻酔科副部長
●広島大学産婦人科学助手
●コロンビア大学(アメリカ合衆国ニューヨーク市)留学
●広島市立安佐市民病院産婦人科副部長
●広島大学医学部非常勤講師
●広島市立安佐市民病院産婦人科部長
●広島市立安佐市民病院産婦人科主任部長
●広島鉄道病院産婦人科部長

‐資格・所属学会‐
・医学博士
・日本産婦人科学会専門医
・母体保護法指定医師
・日本産婦人科学会会員
・日本生殖医学会会員
・東洋医学会会員
・日本性感染症学会会員


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